冬空の下で霜におおわれた木
Frost-covered trees against winter skies.
木は自然のサイクルにまかせておくと、どんどん豊かに生い茂っていきますが、やがて晩秋がやってくると、ばっさりと身につけた葉をすべて落とし、枝も最低限の長さにまで自然と絞り込まれていきます。そして寒い冬の季節のあいだ、その姿のまま、ジッと耐えて、その表面には霜がおおうことがあるでしょう。そのような木の姿を示しているサビアン・ワードです。
しかし、一見寒々としている木の内側では、やがて再びやってくる春に備えて、新しい芽を出す力が蓄えられているはずです。この木が示しているように、あちこちへ広がった知識や考えを一度ばっさりとすべて落として、本質に還ろうとすることが描かれているかもしれません。情報過多で頭でっかちになったものを、一刀両断することでシンプルな本質に立ち戻り、自分自身の基盤を再構築しようとするでしょう。
この度数を持っている人は、自分の内なる精神を充実させることに興味を持つかもしれません。外側で豊かに発展することよりも、ストイックに自分と向き合って、自分にとっての真実や本質をつかむことに惹かれるでしょう。
そのため時に、他者から離れて自分の世界に入ったり、あえて情報から遠ざかって自分のなかでじっくりと探求したりすることもありそうです。あちこちに広がり過ぎた話や、多くなり過ぎた情報をシンプルにわかりやすくまとめる力も持ち合わせているでしょう。物事の本質を見極めて、少ない言葉や表現で核心を突くような鋭さの持ち主です。