哲学者の頭にある三つの知識のこぶ
Three mounds of knowledge on a philosopher's head.
天秤座は誰にも、何にも肩入れすることのない識別能力を手に入れることと関係しています。世の中にはさまざまな価値観が行き交い、ひとつの問題に対して複数の意見や見方がありますが、決してその内のいずれかが正しいわけでも、間違っているわけでもなく、ただそういった多様な価値が同時に存在している、ということを天秤座で学んでいきます。その背後には一貫した自然界の法則やエネルギーが流れていて、ひとつの現象はそのなかで起こる無数のバリエーションのひとつに過ぎないのだということを理解するのでしょう。
サビアン・ワードにある「三つのこぶ」というのは、わたしたちの内にある「感覚・感情・知性」といえるかもしれません。身体・心・思考ともいえるでしょう。
そのいずれにも肩入れせず……つまりは同化せずに、バランスよく、この三つを使いながら統合していくということが、わたしたちが調和的な人間としてめざしていくことかもしれません。
この度数を持っている人は、あらゆることに対してバランスが良く、調和的であるでしょう。自分のなかの体感覚と感情、それから思考の動きをいつもどこか客観的に見ているようなところがあり、そうであるがゆえに、そのいずれとも同化することがありません。
武道の世界などでも心・技・体を極めることが理想とされますが、身体と心と思考のバランスをとることは、人間としてめざしていくひとつの理想の姿といえるでしょう。
識別能力が非常にすぐれて、なにを見てもそのまま「単なる事実」として認識する能力が際立つようです。