地を隠す雲を通り抜けて旅をする飛行士
An aviator pursues his journey, flying through ground-obscuring clouds.
人間が知性を獲得したあとに、進化するために得たものは虚構を作り出す想像力でした。人は死ぬと星になり、天には神様がいて、わたしたちのおこないをいつも見ている。そういった物語や神話を共通して持つことで、わたしたちは同一の信念を持つ仲間としての結びつきを深めていきます。現代においても、わたしたちはそのものの実体ではなく、そのものがまとっているイメージや、そのものに付随する価値によって動かされることが多いでしょう。
ここではあたかも、そのものよりも、それがどんな意味を秘めているのかというストーリーの方が重要となってきます。
雲の下には大地があり、そこにはわたしたちの現実の世界が広がっていますが、雲の上には神様や天使たちが住んでいるかもしれません。
このサビアン・ワード の飛行士は大地に降りることなく、雲の上の旅を続けます。そしてあらゆるものが秘めている物語の世界と共に、いつも過ごしているでしょう。
この度数を持っている人は、想像力が豊かで、さまざまなことを空想することが得意かもしれません。あたかも、そちらの世界の方が実際のように感じられたり、現実世界の背後にもうひとつ別の異なる世界があって、二重になっているかのようにも感じられたりするでしょう。
内なる神秘の世界を大切にしたいため、あまり本心を他者に話さないこともありそうです。理解されなくて淋しい思いをするぐらいなら、ひとりでその世界の中にいることを好むようなところもあるでしょう。防衛心から、人の前にいるときは普通を装ったり、むしろ真面目にしているように見せたりするかもしれません。しかし実際は人と交わると疲れてしまうので、ひとりで過ごす方が気楽に感じられるでしょう。