酋長に子どもたちの命ごいをしている
インディアンの女性
An Indian squaw pleading to the chief for the lives of her children.
ある部族からの独立を試みて、ここを出ようとしている女性が、仲間たちから「子どもを置いていけ」「子どもがどうなっても知らないぞ」と脅されているサビアン・シンボルです。どうにか子どもたちを助けてほしいと酋長に懇願していますが、仲間たちの強固な反対にあって、独立することをなかば諦めるような気分にもなっているでしょう。
固定宮の最終度数は「涙の度数」と呼ばれますが、蠍座の場合は一度前のこの度数が最も激しい葛藤を感じる別れの度数といえそうです。これは、あまりにも深く関わりすぎたパートナーやグループから抜け出すことの困難さを示してもいるでしょう。
蠍座はお互いに足りないところを埋め合わせることで、強い結びつきを創り出します。また、ひとつの目的や物事を、相互依存をして成し遂げるために、別れる時にそう簡単にすんなりといかないことも多いでしょう。
この度数を持っている人は、人生の中でたびたびダブルバインドに陥る可能性があります。別れたいのに一筋縄ではいかず、そこに執着があったり、相互依存があったり、共有している分けられないものがあったりするでしょう。相手から強く求められて「ノー」と言えないこともあるかもしれません。
しかし、次のステージへ進むべき時に、古い殻をなかなか脱ぎ捨てずにいると、それは脱皮し損なった状態がズルズルと続くことにもなりかねないでしょう。それでは葛藤や苦しみが長く続くばかりであり、関係は泥沼化していきます。苦しくても、スパッと手放す決断がたびたび求められるかもしれません。