生徒に興味を持たせることに失敗した
老いた教師の伝統的な知識
An Old Teacher Fails To Interest His Pupils In Traditional Knowledge.
ここでいう伝統的な知識というのは、長いあいだ時間をかけて積み重ねられてきたもの。情報量が非常に豊富ですが、繰り返し使われているうちに、どうしても紋切り型になってしまいやすい、というところがあるでしょう。どこか惰性的なパターンが生じると、それは単に記号として繰り返されていくに過ぎず、教科書を丸ごと暗記するだけの授業には、生徒が飽き飽きとしてしまいます。
このサビアン・ワードにおいて、マニュアル通りの授業にうんざりしているのは生徒たちですが、これは自分自身の内側にある若々しい感受性の象徴といえるかもしれません。また、教科書に書かれている知識を丸暗記しただけでは、実際には使いこなせないことも多く、現場で実践するには、その時々の要件に対してもっと実用的で柔軟な知識が求められるのだということに気づいたともいえるでしょう。
この度数を持っている人は、旧来の知識や手法に満足を憶えず、自分の実体験に基づいた新しい知的体系を構築しようと試みるかもしれません。創造的な野心が満ちて、もっと実用本位で具体的な成果をあげることができるような技術や方法に興味を抱くでしょう。
またサビアン・ワードに教師とあるように、そのようにして構築した自分ならでは知的体系を人に教え広めていくことにも長けているようです。
いずれにしても、納得のいかないものをそのまま受け入れることはなく、それらに対する不満や物足りなさが創造するためのバイタリティとなるでしょう。新しいメソッドや具体的なノウハウを見つけ出すことに喜びを感じるかもしれません。