祭壇のそばの聖職者に吊り香炉を捧げる少年
A Boy With A Censer Serves The Priest Near The Altar.
地のエレメントに属する乙女座は、世界のなかで自分の持つ能力を発揮するために、役割と責任の範囲を明確にしたうえで、いま目の前で求められていることに完璧に応える、ということを目的としてきました。それが成されることで個人の現実的な対処能力が充分に成長していきます。
すると、残っているのは限定された時間や空間を超えたところで働く「全体性」を学ぶこと。次のサインである天秤座は、その全体性をもって多種多様な世界の人たちとつながり、付き合っていきますが、そのための準備が始まったといえるでしょう。
祭壇のそばにいる聖職者は、なにか宗教的な儀式をおこなっているのかもしれません。宗教の儀式は個人の精神を閉じられて限定された空間から解放して、愛やつながりといった全体性を取り戻すことを助けるもの。見習いの少年はその全貌に触れながら、ベテランの聖職者に導かれて、その疑似体験をしているのかもしれません。
この度数を持っている人は、現実的な世界の中での役割を果たすことだけでは満たされず、心の持っている可能性をできる限り広げようとするでしょう。実務能力を鍛えるばかりでなく、人間性や精神的な面での成長を求めて、スピリチュアルな世界や心を扱う世界へと足を踏み入れることになりそうです。
その姿勢は乙女座らしく、まずは優れた師匠を探して、彼らの活動から直接学び、体系がどのようになっているのか、その仕組みを理解しようとするかもしれません。権威からの教えを模倣することで、自分の心の可能性を開いていこうとするでしょう。