知性を司る双子座の土星を持つ人は【時間をかけてじっくりと理論的に学ぶこと】が、人生を通してのテーマといえそうです。
双子座の土星を持つ人にとって、あいまいで不明瞭な知識や、しっかりと系統立てて考えることのできないものは、扱うことがむずかしいようです。
自由な発想力とひらめきと共に、自在に知性を使う……なんていうことも、あまり得意ではないでしょう。
なにかを説明するとき、しっかりと筋道が立てられている話でないと、伝えることがむずかしいと感じるかもしれません。
自分のなかで生じているさまざまな感情や、曖昧に混じり合っている思い、形になっていない思いつきやアイデアなどを『言葉にすることができない』と思うことが、たびたびあるでしょう。
自分の内で起こっていることを、人にわかってもらえない。
そんなもどかしさを感じたことも、一度や二度ではないかもしれません。
言葉にならない思いや感情を持て余し、つい自分以外の、理論がはっきりとした、扱いやすい知識や情報に意識を向けてしまうこともあるでしょう。
だけれども、自分から目を背けずに、直観や共感力、あるいは情緒的に物事を理解する力などを意識的に育てていくことが、双子座の土星を持つ人の課題といえそうです。
力を抜いて、気楽にコミュニケーションをとることも大切です。
人になにかを教えたり、人前で発言したりするとき『そのことについて、すべてを知っていなくてはならない』という思いが、どこかにあるかもしれません。
『間違ってはいけない』という恐れから、意見するときに慎重になってしまうこともあるでしょう。
だけど本当は、間違ってもいいのです。
『間違ってもいいのだ』ということを学ぶのが、双子座の土星を持つ人にとっての、もうひとつのレッスンです。
正しいとか、間違っているということよりも、自分の信念や感情や正直な思いを伝えることが大切です。
たとえ、そこに矛盾があっても、決して理路整然としていなくても、自分の内側にあるものを言葉に置き換えて、表現すること。
間違ってもいいので、進んで人と対話し、信じていることを伝えていきましょう。
間違うたびに、そこから大切ななにかを学びます。
そして、信念や思いを伝えるたびに、自分自身の強みと、更に新しい知性とを見つけることになるでしょう。
双子座は【言語感覚】を司り、あらゆる概念や感覚や感情に対して、もっともふさわしい『ことば』を見つけ出すことができます。
どのように表現することが、いま、この瞬間に起こっていることに、もっともふさわしいのか。
自分の思いを、もっとも的確に示している『ことば』は、なにか。
内側で自分の精神と向き合い、思索すると、言語は舟に乗ってやってくるのだと、神智学者のシュタイナーはいいました。
自分のなかでより多くの舟を呼び寄せることで【言語感覚】は磨かれていきます。
そして舟を呼ぶたびに、対話を通じて他者の言葉の背後にある精神性を、より深く、真摯に受け止め、理解するようになるでしょう。
【言語感覚】が磨かれるにつれて、さまざまなアイデアや意見の本質を知るようになります。
他者の意図を理解して、どのように展開すれば良いのか、すばやく筋道を立てて考えられるようにもなるでしょう。
アイデアを実用的に扱えるので、仕事では有能な手腕を発揮できるかもしれません。
人から話を聞いて問題解決をしたり、その時々でベストな解答を導き出したりすることも得意となるでしょう。
『あらゆることを思索する』という経験を積み重ねることで、実践的かつ明確な知性体系が着々と築かれていきます。
双子座のキーワードは【I think・わたしは考える】
人生で起こるあらゆることを、言葉を使って考え、思索し、学び、理解することが、双子座の土星を持つ人の大きなテーマとなるのでしょう。