【実務的な有能さを発揮すること】が乙女座の土星を持つ人のテーマといえそうです。
確実かつ、正確であること。
実用的であり、発展性があること。
どんな小さなごまかしや過ちも見逃さず、コンピューターのように正確に秩序立てて展開すること。
あらゆることを規則正しくピシッと揃えて、成し遂げることを好むでしょう。
だけれども、人生のあらゆる面に対して有能さを求めることはやめたほうがいいかもしれません。
しっかりと計画を立てて結果を出していくことは、決して悪いことではありませんが、そこに意識をおいていると、あらゆることを【有能であるか、否か】【結果を出しているか、いないか】で判断してしまうようになります。
結果を出せないもの、高い基準に満たないもの、勤勉で正確でないものに対して、シビアな態度をとることもあるでしょう。
それは他者と、自分自身を緊張させることにつながります。
【有能で結果を出すこと】に価値をおいていると、気が休まる間がなくなり、自分を追い立て、うまくやれないことがあるたびに自己否定に陥るでしょう。
自信をなくして『自分は価値のない人間だ』と思いこむかもしれません。
それは本末転倒です。
結果を出すのは素晴らしいことですが、それが世の中のすべてではない、ということを心から理解する必要があるでしょう。
能力をいかんなく発揮できる仕事や作業を与えられると、しっかりと成果を上げて、まわりからの評価が高まります。
『むずかしいことでも、やりこなす自分』であることは、自尊心を呼び覚ますでしょう。
しかし実際性がすぐれているがゆえに【結果が出るか、わからないもの】や【見通しや予測が立たないもの】に関しては、排除する傾向がありそうです。
失敗するかもしれないこと、形が実らないかもしれないことに対する不安や恐れがあるのでしょう。
だけれども、人生のあらゆることは【結果が出るか、否か】で判断できるものではありません。
もし、すべてに対して『うまくいく見通しがつかなければ手をつけない』としたら、夢や希望はなくなってしまうでしょう。
あらゆることが実際的、実務的なパターンのみのくり返しとなり、人生が味気なくなってしまいます。
また、あらゆることを【実際的であるか、どうか】のみで判断していると、内なる批判精神が高まっていくでしょう。
使えるか、どうか。
有能であるか、否か。
他者にも自分にもその批判を向けることで、世界への恐れと自己否定が強調されていきます。
すると、ますます未知のことに対する不安が高まり、自分のなかの安全な世界だけに留まっていようとするかもしれません。
人を遠ざけ、チャレンジを避けて、閉ざされた規律のなかに身をおくことで自分を守ろうとするようになるでしょう。
しかし、そうすることで安心するどころか、むしろ否定感情が高まっていき、自分のしていることが『ごく普通』であるだけで『平凡すぎる、有能ではない』という内なる批判が鳴り響くかもしれません。
そんな自分を他人に知られないように、更に本心を隠して、誰にも心を明かさず、踏み込まれないように、まわりに壁を作る可能性もあります。
しかし、その【批判精神】は元来、自分を否定するためにあるのではありません。
それは物事を改良し、より良くするためのものであることを忘れないでください。
乙女座は【視覚】を司り、あらゆる物事をしっかりと見極めることができます。
どこがうまくいっていて、どこを調整すればよいのか、細部まで見ることができるでしょう。
これはとても繊細な【調律師】としての資質です。
あらゆる出来事を分解して、パーツとしてとらえることで、どこを調整すればもっと良くなるのか、細かく分析して考えることができるでしょう。
自分に要求する高い基準を心理的なところに向けるのではなく、『客観的事実』として不具合のあるところ、滞っているところに向けていくことが大切です。
そうすることで、否定ではなく、単なる事実として『この部分をこのように改善したほうがいい』と、物事をより良い方向へ導いていくことができるようになるでしょう。
それは、より良い品質の、より良い物作りをするための、天下一品の才能です。
乙女座のキーワードは【I serve・わたしは奉仕する】
現実的な物事の質を高めることのできる、有能な自分を育てていくことが人生のテーマといえるでしょう。